ある人にすすめられて手に取った本、
最近、仕事関係のものしか読んでいなくて、
久しぶりの「関係のない」本、
あふれる情報で頭がいっぱいの時には
この薄さと文字の少なさが嬉しい・・
猫の絵がなんともいえず癒される。
内容はけっこう深淵で無限の広がり
いのちというもののいちばん美しい部分について
教えてくれる猫の話。
読みながら私の頭に蘇ったのは、
留学中のジョージア州ライフ大学のキャンパス。
新緑の季節に、
キャンパスの小川のせせらぎを眺めながら
ごろっと寝転んで、高い木を見上げて、
鳥のさえずりを聞き、
ちょっとカイロプラクティック哲学なんてものを読んでみた、
あの時間。
ちょうど徹夜続きの試験期間が終わり、
1週間しかない学期休みの
つかの間の平和・・
学期休みで誰もいない、
何にも追われることのない
幸せな時間。
薄い本なのに、
ふわーっと広がる幸せ感に浸らせてくれて、
ありがとう。
本:
村上春樹・文、安西水丸・絵
講談社文庫「ふわふわ」