今これを読んでいるあなたは座っていますか、立っていますか?
座ってでも立ってでも良いので、猫背になって、深呼吸してみてください。
今度は頭を起こして胸を開いた良い姿勢で深呼吸してみてください。
どちらが新鮮な空気をたっぷり吸えましたか?
姿勢が悪いと酸素不足になりますよ、良い姿勢で細胞のすみずみまで酸素を行き渡らせましょ〜
なんていうアドバイスを受けた経験のある方も多いと思います。
頭が正しくない位置にあると肋骨下部の動きが小さくなる
という研究成果が発表されました。
Acta Bioeng Biomech. 2015;17(2):143-8. Szczygiel E., et al.
Biomechanical influences on head posture and the respiratory movements of the chest.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26415553
つまり、頭が体の中心線上に乗っていない猫背などの姿勢だと、
肋骨下部に付着している横隔膜がきちんと働かない、肺が充分に膨らまない、ということです。
論文で報告されなくても冒頭の深呼吸を試せば明らかですね。
それを数値できちんと示して評価するのが研究なので、悪しからず。
冒頭の深呼吸をもう1回試してみましょう。
スマホを見る時の姿勢を取って、
両手を両脇の肋骨にあてて、深呼吸!
今度は頭を引き上げて深呼吸!
違いがわかったでしょうか?
肋骨に手を当てずに
目を閉じて肺のふくらみを感じるほうがわかりやすいかな?
頭で理解して、体で感じることができたあなたは
きっと明日から良い姿勢〜〜。
もちろん呼吸だけでなく、頭が前に出た猫背姿勢は、
体のバランスが狂う、
首の痛みや肩こり、頭痛を発症する
(体重の約6%というおも〜い頭を支える首さん、肩さん、ご苦労様)、
首を前に倒しにくく、左右にも回しにくくなる、
頸椎(首の骨)だけでなく胸椎(背骨の背中部分)の動きや肩甲骨の位置に影響を与える、
と報告されています(上記論文より引用)。
酸素量が減ってしまうのですから、
内臓のはたらきだって脳の働きだって悪くなりますね。
子どものスマホ使用時間がどんどん増えて、
姿勢の悪さから不調を訴える子が増えていることも心配です。
猫背姿勢についてはヘルスケアワークショップで
絵を使って解説したり対処法をお伝えしたりしています。
Facebookでシェアした
も参考になりますね。
彼のブログには、
猫背の原因がパソコンやテレビからスマホの長時間使用に移行して
昨今新たな問題が生じていることも紹介されています。
http://ameblo.jp/kens-sportschiro/theme-10093304183.html
当院エキテンサイトのクチコミを見てもわかる通り、
肩の症状はすぐに楽になるお客さまが多く見受けられます。
しかし、首や肩周りの問題は、姿勢やからだの使い方など、
からだ全体のバランスの問題が隠れています。
首や肩まわりの筋肉を動かす神経、
首や肩の痛みを感じさせる神経、
どちらも首の骨から出ています。
その首の骨は背骨の一部であり、骨盤によって支えられています。
普段の姿勢に気をつけることはとても大切ですが、
それでも解決しない場合は
背骨と骨盤、そして神経の専門家である
カイロプラクターにご相談ください。
さあ、胸を大きく開いて、酸素をからだいっぱい取り込みましょう!